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メルロ “マリナ ツヴェティッチ”/マシャレッリ社

型番 masciarelli_07
販売価格 3,700円(税抜)
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メルロ
“マリナ ツヴェティッチ”

【タイプ】赤ワイン

【ブドウ品種】メルロ種100%

【ヴィンテージ】現行ヴィンテージ

【産地】イタリア・アブルッツォ州

【容量】750ml

【コメント】―

【醸造方法等】海抜約250m、白亜質土壌、東向きの畑、平均樹齢約20年。9月末に収穫。36℃に温度管理されたステンレスタンクで15-20日間発酵、マセラシオン20-30日間後、マロラクティック発酵。12ヶ月間新樽フレンチバリックで熟成、24ヶ月瓶内熟成。年間生産量8,000本。ファーストヴィンテージは2006年。

【生産者】マシャレッリ社

【生産者について】偉大な業績を残した軌跡
1956年、アブルッツォ州のサン・マルティーノ・スッラ・マッルチーナ村でジャンニ・マシャレッリは生まれました。アメリカや南米、カナダに大量の移民が相次いだ直後で、村で過疎化が進んでいた時期です。アブルッツォ州がイタリアの中でも最も貧しい州の一つに挙げられた頃でもあり、目立った産業がなく、国からは援助を受けるどころか国家の財政負担が南部イタリア全体の貧農に課せられていた時代です。マシャレッリの一家はぶどう専門の栽培家でもワイン生産者でもありませんでしたが、16歳の時に季節労働者としてシャンパーニュの収穫を手伝い、ワイン造りに対する漠然とした興味を覚えたそうです。
1978年、ジャンニが22歳の時に、トラック運転手だった祖父からトレッビアーノが植えられた2.5haのぶどう畑を譲り受けました。その後、もう一方の祖父から譲り受けたのもぶどう畑で、収量でいえば半分以下のごく僅かなモンテプルチアーノが植えられていました。ワイン造りは、どこで学んだものでもないと言います。確かに彼の、現在に通ずるまでの醸造法はアブルッツォの伝統とは言いがたいものです。寧ろ、アブルッツォ州の伝統からは高品質ワインが生まれると思われていなかった時代です。誰もが故郷の地に自信を持つ事が出来なかったこの時代に、彼はアブルッツォ州の、そして生まれ故郷サン・マルティーノ・スッラ・マッルチーナ村の、自然がもたらす恵みがとても貴重な宝であることに気づいていたのです。そして、いつの日かその真価を発揮させるのは自分の役割だと考えていました。

新・古典主義の創造
ぶどう畑という道具を得て、その後の彼を突き動かしてきたものは常にこの郷土愛でした。彼は、ワインだけでなく、この土地にはイタリア全土に誇る豊さが宿っていると考えていました。野菜、穀類、パスタ、オイル、チーズ、サフラン、トリュフ、そして肉類。肉加工品の手法も豊富です。サン・マルティーノ・スッラ・マッルチーナ村はアペニン山脈のマイエッラ山から少し下った中腹で、その頂上まで20キロ。アドリア海までも20キロという位置にあります。標高は約420m。そこからアブルッツォ州全体に広がる様々な地形と気候、地質と気温差がもたらす変化こそが、この州の宝なのでした。彼は最初に、祖父から譲り受けた畑の品質を上げるげることに着手しました。伝統的なペルゴラ仕立ては大きく育てると品質的に限界があると言われますが、古木なので収量を間違わなければ良質なぶどうを得ることが出来ることが次第に分かってきました。そして最も良質な区画のみを用い、世界最高品質のモンテプルチアーノ「ヴィラ・ジェンマ」を世に生み出します。同時に彼は、周辺
のぶどう栽培に適した土地を見極め、買い足していきます。まだまだこの土地から、世界に誇る銘酒が出来るとは知られていなかった時代です。きっと土地の価格もそれほど高いものではなかったのでしょう。1981年に最初のワイン造りをスタートしてから6年後、1987年にはすでに50haの畑を持つことろまでに成長しています。同時に新しい栽培法を試み、「良いワインは、良いぶどうから」の鉄則通り、畑の向上に努めます。そしてこの年のもう一つの大きな出来事は、生涯に渡り彼を支え助けることとなるマリナ・ツヴェティッチと結婚をしたことです。彼は、自分の土地のモンテプルチアーノとトレッビアーノで世界に挑んでいこうとする過程で、既に世界で認知されたカベルネやメルロー、シャルドネなどから世界トップレベルのワインを生み出すことによって、安酒の生産地と見做される世の中の偏見を取り去ろうという試みを始めます。フランスのバリック(225リットル)で熟成されたこの強烈なパワーを持つワインはマリナ ツヴェティッチ シリーズと名付けられ、1990年から順を追って品種ごとに販売されました。マシャレッリの名がようやく有名になり始めたかならないかの90年代中頃には、醸造所を訪れた客に、ジャンニはよく自分のカベルネと、ボルドーの5大シャトーをブラインドで比較させていたものです。こうしたイタリアの伝統手法とフランスの現代手法、そして自分だけの感覚と経験で得た手法を織り交ぜた独自のワイン造りは次第に
花開き、様々なワインガイドで最高評価を連発するようになります(1992年にヴィラ・ジェンマでガンベロロッソの初トレ・ビッキエーリ)。同時に、この州のDOCであるモンテプルチアーノ・ダブルッツォとトレッビアーノ・ダブルッツォそのものの認知度を上げることに、大きく貢献しました。彼の創造したこのスタイルは、アブルッツォ・ワインの伝統から大きく発展を遂げ、彼の愛するモンテプルチアーノとトレッビアーノというぶどう品種が持つ可能性と、土地がワインに与えることが出来る最大限の可能性を込めた「新・古典主義」と呼ばれるようになります。

ジャンニの最後の「ひらめき」 そして妻・マリナ・ツヴェティッチへ
さて、彼はまた、別の形でもワインへのアプローチを推し進めた開拓者です。トップ・キュヴェに当たるヴィラ・ジェンマは、サン・マルティーノ・スッラ・マッルチーナ村の標高の高い畑のみを用いた、気高さと剛健を表現するワイン。そしてマリナ・ツヴェティッチのシリーズは、変化に富む広範囲の所有地を分析して品質に応じてぶどうを選択し、比較的に毎年質的安定をはかることが出来るワインです。また、テラモ地区に特別なテロワールを見出し、2003年ヴィンテージで標高が低く暖かい海沿いのぶどうのみを用いたイスクラ(スラヴ語で「ひらめき」)を発表します。ヴィラ・ジェンマとは対照的な、温かい重厚さが特徴のモンテプルチアーノです。このことによって、ジャンニはアブルッツォのテロワールが変化に富むことを、我々に示そうとしたのです。当時のアブルッツォでは誰も考え及ばなかったテロワール・ワインの概念でした。
 その後、ジャンニは別事業として2004年にペルティコーネ男爵の持ち物であったセミヴィコリ城を買い取っています。これは文化活動やワインを広める教育にも貢献したいという彼の意思であったといいます。寒村に生まれた農夫の息子が一代で400haを所有するまでになり、城を買い、文化事業に手を染めることは、多いなる努力を強いられたにせよ、夢の様なサクセスストーリーだったに違いありません。改装前の荒れた城内のキッチンとダイニングテーブルだけをきれいにして、嬉しそうに私たち仕事仲間や友人を夕食に招いていたジャンニの姿が記憶にあります。しかしながら2008年、52歳の若さでセミヴィコリ城のオープンを待たずして彼は他界してしまいます。遺志を継いだのは、妻のマリナ・ツヴェティッチ。翌年2009年に11室のみの一流ホテルとしてセミヴィコリ城をオープン。アブルッツォの伝統を伝える料理が提供され、同時にジャンニの遺志通り、様々なコンサートや文化的活動、ワイン教育に関するイベントも行われています。
 現在もマリナを中心とし、ジャンニがいた頃と同じスタッフが醸造所と熟成庫を管理しています。世間の向かい風をものともせず突き進んだジャンニの強い意志や、独創性に富むダイナミックな精神はマリナがしっかりと受け継いでいます。セミヴィコリ城には畑が付随していましたが、そこから早速トレッビアーノのワインが販売となりました。そして2009年には、メル
ローとカベルネに10%モンテプルチアーノがブレンドされた赤ワインを発表。ともに素晴らしいワインであるのは勿論ですが、城の以前の所有者はこのワインを飲んで大変に悔しがったとか。「たいした手入れもしていなかったので、こんなに良いワインが出来る畑とは知らなかった。二束三文で売って損をしたよ!」と。今後もダイナミックなマリナが、マシャレッリのワインに話題を与えてくれることでしょう。

Colli Aprutini IGT Marlot "Marina Cvetic" / Masciarelli

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